Dirbatoでは、マネージメントを強みとするマネージャーと技術力を強みとするアーキテクトと職位の選択肢があります。
DEIの取り組みの一環として、キャリアに対する考え方の違いを知るための座談会を行いました。
異なる職位を選択した、マネージャーとアーキテクトがお互いを知り、若手が双方のリアルな意見を聞いて自身のキャリア形成を考えるヒントとするものです。
マネージャーからはAさんとBさんの2名、アーキテクトからはCさんとDさんの2名で計4名がパネリスト、若手社員がオーディエンスとして開催された座談会の様子を紹介いたします。
1.キャリア選択時の判断軸
はじめに、各自のキャリアにフォーカスしたバックグラウンドを共有して頂きました。パネリストの皆さんは、日頃からITコンサルタントとして活躍されている方ばかりです。
しかし、最初からIT業界にいた方ばかりではありませんし、新卒の時からITコンサルタントという方は今回いませんでした。
その中で、「やりたいことが見付かったとき、できない理由を考えるのではなく、自信がつくまで準備をしたり、とにかく行動していた」という経験談がCさんから出てきました。
やりたいことをするのに、自分の弱みが邪魔になるようであれば、弱みを克服できる環境を作り出していたということです。
そんなストイックな経験を話した方がいる一方で、「自分にとっての楽しいこと、得意なことを続けていたら現在に至っていた」というAさんとDさん。
更に「キャリアの選択として、挫折がきっかけだった」というお話がBさんから出てきました。
挫折をきっかけにキャリアの選択肢を決めたというのは、座談会ならではのリアルな生の声ですね。
キャリア選択のきっかけはなんであれ、クライアントに対して、真摯に向き合い続けているということがパネリストの皆さんのお話から見えてきました。
2.お互いを知る
なかなか業務で一緒に働くことがないマネージャーとアーキテクト。お互いのことをより知るために質問をしあって頂きました。
質疑応答の中で見えてきたことは、ベースにある仕事内容は実は同じということです。マネージャーでも技術の話はするし、アーキテクトでもマネージメントの機会があります。職位関係なく技術の話が出来るのは、Dirbatoの特徴ですね。
そういった共通の業務があるうえで、自分らしさ、バリューの出し方に違いがあるようです。
とはいえ、同じ職位であっても価値観やバリューの出し方は大きく異なっています。あくまで数ある価値観・バリューの出し方を2つに分類した結果、マネージャーとアーキテクトに分かれる、ということが見えてきました。
また、「ものづくりをしないし、メンバーが居ないと1人だと何も出来ない」というマネージャー陣の話に対し、「例え得意な技術分野に関する案件であっても一人では何もできないのはアーキテクトも一緒」というお話がアーキテクト陣からありました。
こういった質疑応答を通して、想像していた以上にマネージャーとアーキテクトには共通点があるということが見えてきました。
お互いに遠くから見ているだけでは分からなかった発見です。
更に、「クライアントの自立よりも並走し、喜怒哀楽を共有できることにやりがいを感じる」という意見がAさんから出てきました。
従来のコンサルタント像とは異なるものの、そういったところにニーズがあるのも事実であり、それがうまくフィットしていることに気付いたとパネリスト全員で盛り上がるシーンも。
異なる職位で話していたからこそ得られた気付きの瞬間でした。
3.若手からの質問
これからマネージャーになるかアーキテクトになるか選択することになる若手社員からも質問を募集しました。
その中で、ITコンサルタントとSIerのバリューの違いに悩む声がいくつか上がりました。
DirbatoにはSIer出身者も多いため、若手が悩みやすいポイントでもあります。
この悩みには1つの答えがあるわけではないですが、マネージャー、アーキテクト両者の立場で共通していた回答は、インプット情報を増やし、分析するということでした。
インプット情報とは、クライアントの潜在的なニーズだったり、背景、経営戦略等だけでなく、海外事例や社会情勢、トレンドも含まれます。これらを集めて分析したうえでITコンサルタントとしての解決案が提示出来るように心がけているとのことでした。
またDirbatoの特徴としてよくあげられる技術力ですが、自信がないという若手のリアルな声も。
「目の前のことを全力でやればいつの間にか身についている」というDさんの回答にパネリストの皆さんが大きくうなずいていました。
若手のうちは、たとえ技術力が弱くても、一生懸命さや全力で取り組んでいる姿に好感を抱かれやすく、次の挑戦の機会、つまり成長の機会に繋がりやすいです。
成長スピードには個人差があるものの、一生懸命やっていく経験の中で技術力も自然と身についていきます。
また、「日常の雑談で聞いた先輩社員の苦労話を経験値として仕事に活かしたことがある」という、Aさんのユニークなテクニックも教えて頂きました。
若手からの質問は、ITコンサルタントとして、Dirbatoとして、どういったことを意識すればクライアントに対してバリューを提供出来るのか悩んでいる質問が多かった印象です。
座談会に出た本日、検索するだけなどの簡単なものでも良いから、何か出来ることを1つ見つけて行動して欲しいというのが、パネリストからオーディエンスへの最後のメッセージでした。
4.おわりに
得意分野も指向も異なるように見えるマネージャーとアーキテクトでしたが、今回の座談会を通して根っこは共通する部分も多いことが見えてきました。
また、キャリア形成の仕方も、同じ職位だとしても十人十色。職位がどうであれ、お互いを知り理解しあうことで新たな気づきを得られることも分かり、若手のキャリア形成のヒントにもなった座談会でした。